目は口ほどにものをいう


俺は元来、そうとう顔にでるタイプらしい。

仕事を頼みに来た同期に耳打ちされる。
「お前、すっごく浮かれてるけどなんかあったか?」

まほに至っては、
「ゆかりちゃんとなにがあったの?」
と、きいてきた。
「特に何も。」
そう答えたけれど、あの日のことを思い出すだけで彼女が愛しくてたまらない。にやにやと、惚気たい気分だ。


まほは、俺が8年も前から彼女を好きなことを知っている。

まほは同期だけれど、それ以前に幼なじみだ。
しかも、兄貴の彼女(いい加減結婚すればいいのに)。
まほは俺の性格もクセもよく知っている。

ゆかりのことが好きだ気づいた頃、まほに言われた。
「ゆかりちゃんのこと好きでしょう。」
なんでわかった?!
「ずっと、ゆかりちゃんのこと愛しそうに見てるくせに、本人目の前にしたら、無表情を装ってるんだもの。そりゃ気づくわよ。」
まほが笑ってる。
俺はひとつ彼女にお願いした。
「藤本のこと、気にかけてやってくれ。女同士の方が言いやすいこともあるだろうし、俺ができないときは彼女のフォローをしてほしい。」
「いいわよ。ゆかりちゃん、いい子だし、がんばり屋だし。もともとフォローするつもりだったわよ。」
まほはそう言って引き受けてくれた…。


うまくいけば、まほにはちゃんと報告しよう。
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