颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
あれ?
やっぱり変?


「ありがとうございます。颯悟さん、どうかしました?」
「ううん。その大きい封筒、郵便受けにギリギリで入っていたから引き出すときに封筒が破けちゃったんだ。ごめんね」


桐生颯悟は大根をかかえてキッチンに入っていく。私はトートを抱えてソファに腰掛けた。

トートの中身をテーブルに置いた。

厚みのある大きな封筒、これは実家の母から。
それからDMが数通、仙台の同僚からの手紙が1通。

私はまず大きな封筒を手にした。箱のように硬い。A4よりだいぶ大きく、郵便受けからはみ出ていたのか角が擦り切れていた。下半分も大きく破れている。

消印を見れば2週間前。
郵便受けに差し込まれていた期間も長かったし。

実家の住所そして母の字に、懐かしくなって思わず涙ぐむ。体調崩してるとメンタル弱くなるもんだ。

そのままビリビリと破いて中身を取り出す。光沢のある赤い布張りの本。ぱかりと箱を開けるように開くと現れたのは2枚の写真だった。

右側には別珍の椅子に腰掛けた男性。
スリーピースのスーツ姿、七三に分けた髪。

左側には立ち姿の男性。
もちろん同一人物。

これって……?
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