最恐ドクターの手懐けかた II




「馬鹿ですね」




その頰にそっと触れる。




「今日みたいに素直で優しいほうが、絶対にいいのに」





彼は私を見て優しく笑う。

私だけに見せる、優しいその顔に胸がざわつく。





「好きだ、奈々」




私だって、こんなにも大好きだ。

性格悪くて私服ダサくて、挙げ句の果てに漢マン。

絶対に付き合いたくない人だったのに、今はもう遠藤先生しか見えない。





頰を染めて髪を搔きあげ、彼は言う。




「俺、何話してんだ?

今の絶対秘密だぞ」




その照れた表情だって大好き。

信じられないくらい、大好きなんだ。



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