最恐ドクターの手懐けかた II






いつの間にか妊娠34週を迎えていた。

お腹は大きく突き出し、力強い胎動を四六時中感じる。

あと三週間頑張れば、いつ赤ちゃんが生まれてもおかしくない期間となる。

長い入院生活だった。

だけど比較的前向きに過ごすことが出来たのも、病棟のスタッフやみどりちゃん、何より遠藤先生が近くにいてくれたからだろう。







診察室を出ると、桃尻先生と鉢合わせた。

新たな研修先に異動した桃尻先生だが、会うときはいつもこんな暗い顔をしている。

桃尻先生なんか大嫌いだし、無視してやりたかったが……




「切迫になってしまい、ご迷惑をおかけしました」




私は頭を下げていた。



< 288 / 406 >

この作品をシェア

pagetop