最恐ドクターの手懐けかた II
だけど……琥太郎君はさすがだった。
琥太郎君だけでなく、助産師さんたちもさすがだった。
東さんの合図で力いっぱいいきみ、赤ちゃんが出ていくのを感じる。
そして、手早く麻酔をして会陰を切開する琥太郎君。
パチンという音が響き、柊がか弱い声を出す。
そして、次の陣痛のタイミングで……大きなものが身体から出ていった。
そして、お腹が軽くなることに気付く。
ほぎゃあ……
その声が聞こえた瞬間……
「みどり……」
柊が分娩台に座るあたしを、力いっぱい抱きしめる。
「頑張ったな、みどり。
すげえな……」
そんな柊は……
信じられないことに泣いていた。
それはもう、顔はぐしゃぐしゃで過呼吸になるほどに。