最恐ドクターの手懐けかた II





そんな私に、再びごめんと頭を下げる遠藤先生。

そして、すがるように私に言う。




「離婚はしたくねぇ。

……離婚なんて言うな」




その余裕のない顔を見て、不覚にも胸がときめいた。




この人は高すぎるプライドの持ち主なのに、こうも私に弱さを見せるなんて。

そんな顔ですがられると、別れたくないと思ってしまう。

言うことだって聞いてしまいそう。

だけど、あの時味方してくれなかったことは、本当に許せない。

理不尽な桃尻先生に、ホイホイ鼻の下伸ばしていたんだから!!


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