愛されすぎて・・・




金魚ってすぐ死んじゃうんだけど、真司から貰った金魚は大切に育てようって思える。


大きく育ってくれそうなそんな気がした。



「帰るか!」


「・・・うん」


真司に手を握られ歩き出す。


・・・まだ一緒にいたいなぁって言うのが私の本音。


帰りたくない。


もうしばらく会えなくなるなんて思うと、帰りたくなくなる。


「結菜?どうした?金魚迷惑だった?」


「ううん・・・違う」


「じゃあなんでそんな暗い顔してんの?」


「・・・なんでもない」


歩いてた足を真司が止めて、それにつられて私も足を止めた。


「なんでねーことねーだろ?」


「・・・帰りたくない・・・まだ一緒にいたいの・・・」


「・・・まじか///」


なんで顔が赤くなってんの!?


今は空が真っ暗で、明かりと言っても星と月くらいしかなくて・・・


それでもわかるくらい真っ赤な真司の顔。


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