浮気の定理-Answer-
口で言ったくらいじゃ涼子はわからない。


体に恐怖と後悔を刻み付けて、俺をもっと愛せばいい。


涼子がキュッと体に力を入れたのがわかった。


ほら、こいつはちゃんとわかってる。


殴られることを、蹴られることを分かっていて防御してるのだ。


それって裏を返せばそうされたいってことじゃないのか?


正座したまま俯く涼子の脇腹を少し手加減しながら蹴り上げた。


ウッと低く呻いて腹を庇う涼子の髪を、グイッと掴んで顔をあげさせた。


苦し気な表情で涙を浮かべる涼子は妙に艶かしくて、めちゃくちゃにしてやりたくなる。


痛みのあまり喘いでいる涼子の唇を乱暴に塞ぐと、酸素を求めて柔らかな口内が蠢いた。


もっと貪るように俺に屈しろ!


下腹部に拳を沈めると、さらに蠢きが増してキュッと涼子の手が俺の腕を掴んだ。


失神しそうなくらいピクピクと痙攣するのを見届けてから、おもむろに唇を離すと、涙と唾液でぐちゃぐちゃにした顔が覗いた。


喉の音がヒューヒューと甲高く鳴っている。


息を思いきり吸い込んだせいでゲホゲホと噎せながら、上気した顔で俺を見ていた。

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