題名のない恋物語
のっそりと起き上がって目の前のトレーに置かれたポテトを食べた。
目の前の友人は幼馴染というわけではないが小学校からずっと一緒で気心の知れた相手。一応イケメンの部類に入る彼だが、付き合いが長いためか何も思わないのが正直なところである。
「なんで急に?お前あんまり男子と話さないし、正直興味ないのかと思ってた」
「いや興味ないって言ったら嘘になるよ…ただ今までぶっちゃけ言えば女の子といる方が楽しかったから、彼氏の必要性を感じなかったんだけど、なんか、最近やばいかなって…みんな彼氏いるし…」
「ほう」
さほど興味のなさそうな返事が返ってきた。仕方ないとは思うが寂しいよお兄さん。