スコール
ぐんぐんスピードを上げていく。

「そーーいやさーー!!傘の男どーなった!?」
「あー!ちょっとリコあぶないって!」

自転車の荷台からリコが
あたしを覗き込む

リコはまだ
傘男が晴だった事を知らない。

これを言うべきなのか
すごく迷う

晴があの出来事を覚えていなかったら
とても恥ずかしい
あたしの思い上がりになってしまう。
< 72 / 85 >

この作品をシェア

pagetop