春恋
もう一人の図書委員。不運な俺のクラスメート。
峰原桜。
割とクラスでも話すほうで、今回もう一人の図書委員が桜でよかったと思ってる。
「あーーまーーねーー!!!!!」
静かな図書室に似合わない大きな叫び声。
どたどた響く足音。
「桜。ごめんって・・・」
「探したんだよ!?」
後ろで一つにくくった黒髪を揺らしながら、桜が俺に突っ込んできた。
「うん、反省してるから、な?」
ふくれっ面の桜を軽くなでながら、再度図書室に入ろうとした。
が、誰かに肩をつつかれた。
「さとせん・・・」
図書委員の顧問の佐藤先生。人呼んで「おにのさとせん」
「お前ら、話がある。」
その後廊下で長々と怒られた。