恋人期間0日
泣き続ける私を、亮はずっと抱き締めてくれていた。
ようやく落ち着いた頃、亮がかばんから何かを取り出す。
「奈々美。結婚してください。」
指輪のサイズわからなくて……と、渡されたのはペンダント。
トップには宝石が散りばめられていた。
''DEAREST''
ぱっと顔をあげ、彼を見る。
「俺の気持ち。」
はにかむように彼が笑う。
あぁ、彼は何度私を泣かせるつもりなんだろう。
止まった涙が、また流れてくる。
「奈々美。順番がぐちゃぐちゃになっちゃったけど、子供が生まれるまでは、たくさんたくさんデートしよう。2人の思い出いっぱい作ろう?」
「うん!!」
恋人期間0日。
でも、きっと、
未来は幸せで溢れてる。
