南くんの花嫁( 猛 烈 修 行 !! )
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「全く……。何なんだよ、あの女」
「茉央ちゃんって、昔からなんっでもお見通しなんだよ!すごいよね〜」
店を出て、外の通りを瀧と2人、並んで歩く。
茉央ちゃんは、担当患者さんが発作を起こしてしまい、緊急手術が行われたという内容の電話を受け、容態は落ち着いているみたいだけど様子を見に行くと慌てて病院へ向かって行った。
茉央ちゃん……本当に看護師さんなんだな。
人の命を救うお手伝いができるって、すごい。
「……アイツの言う通り、俺は好きになると気持ちが隠せない」
「え?」
「つーか、無理だろ。好きな相手に好きだって気持ち伝えないでどう接すりゃ良いんだよ」
「た、瀧……」
歩くのをやめて、ふと私を見つめる瀧の目は真剣そのもので。なぜか見つめ返したらいけない気がして、慌てて足元へと視線を落とす。
「だから。……うだうだすんな!」
「へ?」
「幸せになるか、不幸になるか、どっちにすんのかちゃんと決めろよ!ふわふわしてっから、俺みたいなのに横からちょっかい出されんだっつーの」
一瞬、躊躇いながら、それでもゆっくりと伸びてきた瀧の手は、私の頭の上に優しく乗せられた。