素直になれない
「……リン、泣くほど俺が嫌?」


滲んだ視界の向こうで、寂しそうな顔をする日向先生が見える。


ふるふると左右に頭を振る。


「嫌……じゃない。私も今度こそ日向先生の事を信じて、先生の事幸せにしたい」


日向先生との事で、今初めて素直に言葉にできた気がした。


あの日日向先生に裏切られたと思い込んだ日から、私はずっと頑なで、素直になれなくて。


だけどもう我慢しなくていいんだ。


素直に心から日向先生への想いを伝えていいんだ。


「日向先生……好……っ、」


私の素直な心からの告白は、触れるようなキスで封じられた。


「リン、好きだ。2度と離さないから覚悟しておいて」


自分は思うように言葉を告げて、再び私の口を塞ぐ。






……狡い。


私だってちゃんと伝えたい。


素直な言葉で大好きなあなたに心からの想いを……。


多分伝えられると思うんだ。


このキスの後には。













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