偽装結婚はおさない恋の復活⁉︎
やがて、扉が閉められる音が聞こえてきた。
稍はきりんのように首を伸ばして窓の外を覗き込み、視線を左右に走らせた。
……智くん、どこにおるの?
すると、突然、稍の脳裏にあの震災の冬の日の早朝がフラッシュバックした。
智史が無事かどうかが心配でたまらなくなって、寒さに構うことなく、思わず智史の家に駆け出して行った、あのときの気持ちが甦ってきた。
稍は、がたがたと震えだした。
……さとくん、どこ?
ややを一人置いて、どこにいよう?