偽装結婚はおさない恋の復活⁉︎
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のぞみが新大阪に到着するアナウンスが流れ、滑るようにホームに入っていく。
ドアが開いて、新しい乗客が入ってきた。
智史の姿はなかった。

……やっぱし、乗られへんかってんわ。

このまま品川まで一人っきりで乗っていかなければならないのだ。

先刻(さっき)までのパニックのような状態からはなんとか脱したが、稍から身体(からだ)中の力が抜けた。

ちいさな子どもがふてくされたような顔で、稍は大きな窓の外を見る。

……うそつきっ。さとくんの、うそつきっ。

そのとき、不意に、隣にだれかが座る気配がした。

「あのっ……そこ、空いてませんから」

稍はそう言いながら、振り向いた。

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