偽装結婚はおさない恋の復活⁉︎

「ややちゃん……わたし、次の恋では割り切ったカッコいいオンナを演じることなく、とことん素直になって、相手にとって『安らぎ』のあるオンナになるわっ」

ぐっ、と(こぶし)を握って決意表明をする麻琴に、稍は拍手でその心意気に応えた。

「……そういうオンナだったら、きっと自分の部屋にも招いてくれるわよね?」

稍は、ははは…と曖昧に笑った。

智史が麻琴を招かなかったのは、部屋がまるで空き巣に入られたかのような悲惨なありさまで、麻琴のような「ええ女」にはとても見せられる部屋ではなかったからだ。

だけど、それは智史の名誉のためにも黙っておこう。

……惚れた弱み、だ。

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