君はいないのに今日も空は綺麗で、僕は泣いてしまった。


俺は雨宮 那知。

柄にもなく苗字に天気が入ってるのが同じで嬉しいとか、そんなことも思ったりして。


「ひろくん、ここなんだけど…」


綺麗な声が聞こえて視線を向けると

俺の好きな人と一人の男子が何かを教えあっていた。


クラスメートの瀬戸 祐也(せと ひろや)。

成績優秀で運動もできるし、優しくて男女共に人気、俺も友達。


「那知いいのかー?“ひろくん”と雪白ちゃん」

ニヤニヤしながら俺に耳打ちするのは、中学からよく一緒にいる理久(りく)。


……別に、、、

なんて自分を誤魔化しても、やっぱり何かいい気はしないし嫉妬はする。

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