輪廻ノ空-新選組異聞-
芹沢局長、そしてその子分みたいな存在で、一緒に暗殺された平山さんの葬儀が、二十日にミブデラ…壬生寺で盛大に行われた。

長州藩の間者が隊内に潜伏していて、その一味による暗殺だったと公式に発表され、弔辞を読む近藤さんは号泣と言えるぐらいの大泣きだった。

長州藩…は、尊王攘夷を掲げて、京で過激な行動をしている人の多い藩で、天皇の意思を無視して開国した幕府をとっても憎んでいるみたい。つまり、幕府から京都守護職として在京している会津公の配下に入っている新選組とは完全に敵対的な立場。

実際…間者が入っているらしい、という噂はあったから、芹沢局長達の暗殺の理由を大きく疑う人もいなかった。

近藤局長は…新選組の元である壬生浪士隊を作るきっかけを作ってくれて、そして酷い事もしてきたけれど、一緒に作り上げてきた芹沢局長を想うと、自然と涙が出たんだと思う。どんなに沢山の気持ちが去来したのかな…。わたしはもらい泣き。

新選組も、近藤先生がひとり局長として立つ、新たな組織編成での出発を迎えたんだ。

葬儀の日の空。

あの日の夜とは違って、快晴。
高い高い空。

雨も必ず上がる。
晴ればかりじゃない。
風も吹けば、霧で一杯にだってなる。
同じ空だってない。

でも。
だからこそ。
今を、
一日一日を大切に生きたい。

わたしは改めてそう思った。
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