崩れる絆

☆☆熱と外出



それから更に二ヶ月が過ぎ
近頃では
寛は、土・日のどちらも
空けるようになった。

なぜか夜は家にいないと
行けないと考えているのか
家に帰宅する。

彼の考えている事が
私にはわからなかった。

私は、精神的なものもあってか
金曜日から体調が悪く
土曜日の朝には熱が出ていた。

はかると38度7分・・・

頭がズキズキして喉が痛くて
そのままソファに座込んでしまった。

そこにやってきた寛は
「どうした?体調が悪いのか?」
と、訊ねたから
「頭と喉が痛くて・・熱も」
寛は、私のおでこに触り
「熱いな。」と。

冷蔵庫から、アイスノンを出して
私のおでこに張ってくれて
ベットに連れて行ってくれた。
「ありがとう」
と、私が言うと
彼は申し訳なさそうに
「晶、すまない出掛け・・・」
「今日は、居てくれませんか?」
と、私は彼の言葉を遮り言うと
「‥‥ああ。わかった」
と、寛は、言った。

ずるいよね、日頃名前なんか
呼ばないのに
そんなにしてまで、出掛けたかったのか
と、思うと泣けてきた。

彼は、それから私を病院に
連れていってくれた。

病院から戻り
病院の薬がきいたのか
私は、うつらうつらと······

その間にも
彼の携帯は、何度かなっていた。

少しすると、
彼は私が寝たと思ったのか
そっと出て行き
玄関が、閉まる音がした。
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