婚約破棄するつもりでしたが、御曹司と甘い新婚生活が始まりました
「やあ、おはよう。昨日話したが、彼女が玲人の婚約者の栗田瑠璃さんだ。みんな宜しく頼むよ」

秘書室の面々におじさまは、笑顔で私を紹介する。

だが、私の顔は強張った。

あ〜、わざわざ婚約者だなんて紹介しなくてもいいのに……。

ただでさえコネ入社で肩身が狭いのだ。

しかも、あの食事会から玲人君はずっと機嫌が悪い。

今日も本当なら彼が迎えに来て一緒に出勤するはずだったのに、迎えに来たのはおじさまだった。

でも……プラスに考えよう。

このまま玲人君にこっ酷く嫌われてしまえば、そのうち彼の方から婚約解消したいって言うかもしれない。

「栗田瑠璃です。宜しくお願いします」

みんなの反応を窺いながら挨拶する。

私に向けられる好奇な視線。

ずっとそんな視線を受け続けてきたのだから、慣れてもいいはずなんだけど、こればっかりは慣れない。

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