婚約破棄するつもりでしたが、御曹司と甘い新婚生活が始まりました
「いや……俺はいいけどさあ。瑠璃ちゃん何でも考えすぎ。あんま悩むと禿げるよ」

クスッと笑って小鳥遊さんは、私の頭をポンと叩く。

「悩むと禿げるんですか?」

すぐさま両手で頭を押さえて聞き返したら、小鳥遊さんがククッと肩を震わせた。

「冗談だよ。瑠璃ちゃん、やっぱ可愛いな。玲人も心配するわけだ」

「は?」

首を傾げたら、ドアからひょこっと社長秘書の前田さんが現れた。

「小鳥遊さん、会議室で可愛い部下を口説くのはやめて下さいね」

キッと彼に鋭い視線を投げる前田さん。

「おお怖!口説いてないよ。ちょっと恋愛相談に乗ってただけ」

小鳥遊さんは、大袈裟に驚いてみせる。

「副社長が探してましたよ」

冷ややかに告げる前田さんの手に、小鳥遊さんは会議資料を預けた。

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