君がいた季節
「えっちなやつじゃないでしょうね」
突然、目の前に理乃の顔が現れた。
「見てみろ。ふつうのだろ、ふ・つ・う・の!
……っつーか。そんなに買ってどうすんの?」
手にいくつものチョコレート菓子を抱えていた。
「もちろん、食べるんだよ。た・べ・る・の!」
お目当てのものを手にしてご機嫌な様子の理乃は、
「ナオくんにも分けてあげるからね~」
なんてにっこり笑うと、
「しっかし、男の人が読むマンガの女の子たちって、みんな胸がおっきいよね~。なんでだろ」
ブツブツ言いながらひとりでレジに向かう。
俺は読みかけのマンガ雑誌を棚に戻し、理乃のあとを追った。