小悪魔な彼
「女の子は俺にこう言ったんです。
悔しかったら,私より強くなりなよ!
泣いてばっかじゃ,いつまでたっても強くならないよ!…って。」
「それが…私?」
「はい。ほんと目が覚める思いでした。
可憐さんは,俺がよく負けて泣いていたのを見ていたんですね。
それから,妹のために本気で強くなろうと思いました。」
私から目を反らし
私の手元を見つめる。
「それから…あの女の子に会って強くなった俺を見せたかった。」
小森くんは,私の手をゆっくりと持ち上げ,自分の頬へと近付けた。
「この華奢な手を…守ろうと思った。」
―ドキッ……
自分の頬が一気に熱くなる。
やばい。溺れそうだ……