ひょっとして…から始まる恋は
彼女とは店の前で別れ、遠ざかっていく背中を見送りながら、ふぅー…と重い溜息を吐く。

頭ではさっきの話を思い起こしながら、別に松下さんに遠慮をするつもりも、同情をするつもりもない…と考えていた。


私はただ、自分の気持ちが疑わしくて、こんな感じのままで先に進んでもいいいのかな…と思っているだけだ。

こんな混沌とした気持ちを話したら、久保田君はどんな答えを返してくるだろうかと不安にもなる。


もしも全てを正直に話したら、彼はいつもの様に感動して、ただ喜ぶだけだろうか。
それでもいいから…と私に言ってくれるのだろうか。


それとも早急に答えを出して欲しい…と、願われたりするのだろうか………。



悩みながら足を踏み出そうとした。

頭の隅では、とにかく今夜はラインで彼に会わない?と話そうと決め、うん…と頷いてから足を前に進めだした__。


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