煙草の味
 わたしは、煙草の味が、どうにも嫌いではなかったらしい。 肌を重ねた後、わたしは彼の腕枕で問いかける。

「どうしてわたしが煙草の味が好きだって思ったの?」

 ――加奈子から。

 それがわたしの予想していた答えだった。

 でも、彼はちょっとだけ思案した後、言いにくそうにわたしの耳元に口を寄せた。

 その答えは――。

「……馬鹿」

 わたしは彼の顔を見ることが出来ない。

 やっぱり、煙草の苦味が恋しくなった。
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