初恋のカケラ【3/13おまけ更新】

『今から帰る!』

嫌な予感とは逆の答えに、返事が一瞬遅くなると『あーごめ、遅くなっちゃって……』それを怒っているかと思ったのか謝りだすのを慌てて止めるように言う。

「え?いや、そんなことない!全然、早いから驚いてっ」

『じゃ、帰るけど。ご飯まだだよね?』

「あーうん、」

『じゃ、駅で待ち合わせでいいかな?』

先を越された。ん、でもこの時間なら十分大丈夫だ。

「はい、時間見て駅に行きますね」

『じゃ、あとで』

通話を終えると、すぐにお店に電話した。
予約だけ先にしていたけれど。それを今から30分後というために。

冷蔵庫にケーキの準備もできてるし。うん、もうバッチリだ。
あとは着替えてメイクを直して……なんてしているうちにすぐに30分。

散らかってないよね?最後に部屋を見渡してから玄関に向かう。
近所だし、コートはいらないかな、帰って来る時も暖かだったし。大判のストールを羽織り家を出た。

日中は穏やかだったとはいえ、まだ二月で外はさすがに寒い。けれど、これからの時間を考えると心は温かくなるのを感じる。まだ時間も早いし、ご飯の後少しはゆっくり出来そう。

いつもこんな気持ちにさせてくれるのは、きっと相良さんだからかな。
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