初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
優しく触れられた頬。その後の甘い予感を感じてそっと目を閉じる。

瞼に熱を感じて、そこからじんわりと広がっていく。
相良さんから与えられるものはいつだって温かで……そう思ったら、涙があふれ出していた。

「クルミ、ちゃん?」

頭上から聞こえる心配そうな声。そのまま見上げると、戸惑った顔の相良さんが私を見ていた。

「あ、れ、なんでだろ」

自分でもわからない。

相良さんはもう一度私の頬に触れて「俺、もしかして先走った?」と戸惑いの表情を浮かべた。

「っ違、……、」

そう言うのがやっとで、私は首を小さく横に振り違う事の意思表示する。
そして頬に触れてる手に自分の手を添えた。

この手が私を導いてくれる。
この先もずっとそうありたい。

「でも、クルミちゃんしかいらないから」

その言葉にもう一雫、涙がこぼれた。

私の不安な気持ちを察したのだろうか。
やっぱり相良さんには敵わない。

「……ここに来れて良かった」

「ん?」

「連れてきてもらえて嬉しくて。ごめんね、なんか自分でも…―」
「俺さ。クルミちゃんと一緒に進みたいから。俺が先走ったらクルミちゃんがこの手で止めて」

先走ったらって。その言葉がおかしくて笑みをこぼした。
それを見た相良さんが「ん。クルミちゃんはそうやって笑っててよ」と言って涙をそっとぬぐってくれた。
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