雨の日に傘をさして、きみにアイにくる。





私が病院を退院してから、さらに2ヵ月がたった。
今では、もう秋。生暖かい風が心地よい季節。




学校も二学期に入り、今までと変わらない風景で授業を行っている。





ただ、きみだけがいない。
私の隣に、きみだけが―――。




頭では、きみがもういないことは理解している。だけど、心がいまだについていかない。


―――いかないんじゃない。
いけないんだ――。




だって、目を瞑ると、太陽との日々を鮮明に思い出せるから。




まだ、太陽とのぬくもりや匂い。
息遣いや声のトーン。
――すべて、私の体が覚えている。




会いたい、きみに。
もう一度―――。
太陽に、会いたい。



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