雨の日に傘をさして、きみにアイにくる。
「美雨は、素直じゃないね」
「雨男くんもね!」
お互いにクスッとした微笑みが重なる。
雨男くんと初めて出会ったのは、今から9日前。
その日は、初めての旧校舎での仕事で、一人で黙々と仕事をしていた。
ふと小窓に目をやると、色鮮やかな虹色の傘が見え、気になって小窓を開けると、人が立っていた。
―――それが、雨男くんだった。
彼とは出逢って、今回で3回目だから当たり前だけど、彼は謎だらけ。
だから、彼とは1つだけ約束をした。