雨の日に傘をさして、きみにアイにくる。




「美雨、僕が来るの楽しみにしてたでしょ?」




意地悪そうな声色でクスッと、笑った。




「そんなことないよっ。
反対に雨男くんが私に会いたかったんでしょ?」




負けずと、言い返す。




私は、彼のことを雨男くんと呼んでいる。



雨男くんと初めて会った日に「晴れの日も来るの?」って聞いたら、「雨の日だけだよ」って答えた。



雨の日に現れるから。
だから、雨男くん。


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