この暴君、恋すると手に負えません
そして私の髪をくしゃりと撫で回しながらあの人懐こい笑みを目の前で浮かべる。
「女の子なんだから無理しないでいいんだよ。高いとこは俺に任せな?」
「......うん、ありがとう」
一瞬、不覚にもどきっとしてしまったのは秘密だ。
私は慌てて瑛斗から離れると手を差し出した。すると瑛斗は可笑しそうに笑って、私の手を掴みながら立ち上がる。
「まさかの二回目」
「だね」
なんて、互いの顔を見るなり可笑しそうに笑い声を上げていた。すると書庫の扉を勢いよく開ける音が響き渡る。
そしてコツコツと聞き慣れた革靴の音が近づき、目の前に現れた人物を見て私は目を大きく見開く。