この暴君、恋すると手に負えません
それから朝食を済ませた私は、暴君に特別な休暇を貰ったはいいが特にする事がなかった。
何をしようかと考えていると誰かが部屋の扉をノックした。
「虹美、いるか?」
「あ、はい」
すると暴君は部屋に入るなり、突然胸元に手を添えてお辞儀をしたのだ。
ーーえ、何?
そして目の前に私の手を求めるように自分の手を差し出した。
「な、何ですか?」
「虹美、お前を今からとある場所へ案内する」
「......とある場所って、どこに?」
「それはついてからのお楽しみだ」
当然の如く、拒否権がない私は差し出された手に自分の手を添えた。すると、暴君はその手を握り締めるなり何処かへ私を誘うように歩き出す。
一体どこへ連れて行くんだろう。