この暴君、恋すると手に負えません


「……帝、さん?」
「……ずっとお前に会いたかった。もう二度とお前を離さない」



この力強い抱き締める腕、心地よい温もり、色気のあるムスクの香水、何より甘くとろけてしまいそうな低い声。



間違いない、帝さんだ。



「……離してください」
「だめだ」
「誰かにこんなとこ見られたら、どうするんですか?」
「関係ねぇよ。好きな女を抱き締めて何が悪いんだ?」
「……でも、ここ外なんで」
「なら、二人きりになれるところならいくらでも触れてもいいのか?」


そんな悪戯な言葉を聞けることも嬉しくて、やっと愛しい顔が見えたと思ったら、私の唇は暴君に奪われていたのだ。

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