七色セツナ。1




「はい、申し訳ありません」


宏晃は、ため息をつくと
紅茶をひと口飲んだ。


「ユカ。

ここにいて?

絶対だよ。

どうしても席を離れるときは、
自分のクラスの奴らといて。

いいね?

すぐに戻るから。

もし、僕の目の届かない所に行ったら、
即座に体育祭を中止して、
全校生徒を使って探しまくるから」


「は...はい……」


ユカは
宏晃の気迫に負け、頷くしかなかった。


「よし、いい子だね。

お菓子は食べていていいよ?

お茶は?

新しいのを持って来させようか?」


「・・・だ、大丈夫です」



< 125 / 318 >

この作品をシェア

pagetop