七色セツナ。1
気が付けば、
花凛と虎太朗ペアは、1位でゴールしていた。
終始、花凛がコタを引きずっていた。
「ちょっと!?
コタ、何してんの?」
コタは
お互いの足を縛った紐が解けず、
アタフタしている。
「ウルセー!
花凛、ちょっと待ってろ!
な、なんか、
こんがらがっちまって……」
「イタタ...引っ張り過ぎだって!」
「あ、足がなー、
こっち向けば...とっ」
引っ張られた紐で、
花凛がバランスを崩した。
「あっ……」
そのまま
足元にしゃがんでいた
コタに向かって倒れて行く。
咄嗟に腕が伸びたものの、
しゃがんだままの体制では
花凛を受け止め切れず、2人とも倒れてしまった。
花凛の頭は、コタの胸の上に落ちた。