七色セツナ。1



気が付けば、
花凛と虎太朗ペアは、1位でゴールしていた。


終始、花凛がコタを引きずっていた。


「ちょっと!?

コタ、何してんの?」


コタは
お互いの足を縛った紐が解けず、
アタフタしている。


「ウルセー!

花凛、ちょっと待ってろ!

な、なんか、
こんがらがっちまって……」


「イタタ...引っ張り過ぎだって!」


「あ、足がなー、
こっち向けば...とっ」


引っ張られた紐で、
花凛がバランスを崩した。


「あっ……」


そのまま
足元にしゃがんでいた
コタに向かって倒れて行く。


咄嗟に腕が伸びたものの、
しゃがんだままの体制では
花凛を受け止め切れず、2人とも倒れてしまった。


花凛の頭は、コタの胸の上に落ちた。



< 126 / 318 >

この作品をシェア

pagetop