七色セツナ。1
だから今回、
ライブハウスエリアに
入った事がある者でも
bar側には入れないので、
皆テンションが上がっていた。
皆で集めた1000円会費を、
はるかに超える料理と飲み物に
始めは恐縮したが、
「かえって、
残した方が申し訳ないよ」
という、花凛の一声で
食べ盛りな上、
体育祭で、はしゃいだ後ということもあり、
順調に料理は減っていった。
しばらくすると、
私服に着替えた真季乃が戻ってきた。
「花凛ねーさん、コタ。
バイトの事、親父に言ってきた」
「あ、マジか」
「面接っていうか、
そんな畏まらずに
話をしてみたいって。
打ち上げ終わったら、
barの方に来てって。
ただ、営業時間内だから
制服はマズイってことで
花凛ねーさん、
このパーカー羽織ってくれる?」
真季乃が
花凛に黒いパーカーを渡した。