七色セツナ。1



コタが
ビールサーバーと格闘しているので
花凛は
ソフトドリンクを用意し始めた。


その頃、
パーティールームに
”遅れてきた客”が着いた。


「「「お疲れ様です!!」」」


男達は、
ソファから一斉に立ち上がり、
頭を下げる。


「おお、頭上げろ」


夜天使のトップ、倉沢恵衣が
誕生日席に向かいながら言った。


その後ろに、
歴代の中でも、
1位2位を争うだろうと言われる切れ者


「「「蒼夜さん、お疲れ様です」」」


手前の男が


「お仕事だったんですか……

すみません。

お忙しいところ……」


スーツ姿の2人を見て、
恐縮そうに声を掛けた。


「ああ、構わねェ...って、あ?」


恵衣が
女2人の前で足を止める。


一人は
ロングに、ゆるいパーマ。


もう一人は
肩までのボブ。


そのボブの女に、
恵衣は
冷ややかな視線を向けた。



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