七色セツナ。1



ふと、止まった足。


恭弥が
花凛に、ぐっと近付くと
絡んでいた指を、再び絡め直した。


驚いた花凛が
恭弥を見上げると、
その視線を待っていたかのように
真っ直ぐに見つめ返す。


汗で顔に張り付いた
花凛のポニーテールの後れ毛を
繋いでいない方の
恭弥の長い指が戻すと同時に
首筋を、そっと伝う。


ビクッと肩を揺らした花凛は、
一瞬目を瞑ったが、
首筋から顎に動かれた手で、
再び見上げさせられた。


2人の視線が交差した。


「フッ……」


恭弥が微笑んだ。


「え……?

きょう……」


「ねぇ」


花凛の言葉を遮る。


「このまま……

このまま2人でランデブーしたい」



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