秘密の契約
訳がわからない、といった表情でじっと結城くんを見つめていると、彼は契約についての説明をし始めた。



「俺の血とキミの血の一部を交換したことで、もう俺はキミ以外の血は吸えない。そしてキミは…」



ゾクッとした。

結城くんがあまりにも色っぽい笑みを浮かべるから…



「俺以外の男に恋しなくなる」


「……っ!!」



もう既に、結城くんの事が好きなんですが!?


私は声を大にして言いたかった。


結城くんは付け足した。



「つまり、契約を交わした事によって、俺はもうキミのモノ。キミはもう俺のモノ。…つまり、婚約ってことかな」


「……っ!!!」





こ、婚約…!?





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