秘密の契約

♛︎ 4



授業も全て終わり、皆が「バイバイ」とか、「今から○○行こうぜ!」とか言って、教室から出ていく中、私たちはーーー








「…面倒くさい」


「ゆ、結城くんのせいでこんなんになったんだよ!?」



ひたすらにホッチキスで書類をとめる作業に専念していた。


PTA総会で使うとか何とか。



「完全な雑用じゃん」



とか、何かと文句を言っている割には、結城くんの仕事の速さは尋常じゃなかった。





あれ…、さっきまであった大量のかたまり、もしかして全部閉じ終わった…?





ざっと見、100枚は超えるだろう書類が綺麗に片付けられていた。

欠伸をしながら、私の手元に置いてある書類に手を伸ばして、それもやってくれている結城くん。





…意外と紳士




< 30 / 50 >

この作品をシェア

pagetop