秘密の契約




逃げようと思ってももう逃げれない。

結城くんは、また妖しい笑みを浮かべると、



「もう俺だけのモノ」


「……っ!?」



首許にまたチクリとした痛みを感じさせてきた。

でもこの痛みはさっきの吸血の時とは少し違っていて…



「…結城くん、何したの……?」



訊ねる私に彼は、



「…ナイショ」



悪戯な笑みを浮かべたと思いきや、急に身体を起こし、



「じゃあまた明日ね、美琴」



開けたままの窓から出ていってしまった。






部屋に一人残された私は、恐怖なんて感じなくて、と言うよりも寧ろ嬉しさとドキドキのが勝っていてーーー



「…結城くんの夢を見ながら寝れますように」



ボソリと呟いて、そのまま目を閉じ、深い眠りについたのだった。




< 43 / 50 >

この作品をシェア

pagetop