お前は俺だけの女だからな





     一瞬、何が起きたのかわからなかった。



 
   事態を把握するのに数秒かかってしまった。




   えっ、副社長は、私のことをどう受けとめたのかなって一瞬のうちに様々な想いが脳内を駆け巡った。





    すると、有栖川さんは耳元で、




 

              「ありがとう」







   と聞こえるか聞こえないかぐらいの声で囁いてくれた。





    
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