小さな私とおおばあちゃん。
『ねー、なに描いてるの?』



小学校の休み時間、背中をつつかれ振り返った。

後ろの席のN君だった。



「カタツムリだよ」

『え~気持ち悪い~~』

「そんなことないよ、可愛いよ!」

『え~~~カタツムリは可愛くないよ~!!』



N君は、最近転校してきた男の子。
仲は悪くないのだが、授業中に話しかけてきたり、つっついてきたりする。



「ほら、可愛いでしょ!」

私はグイッと後ろを向くと、N君の机にも鉛筆でカタツムリの絵を描いた。


『え~~ヤメテよ~~』


N君が本当に嫌そうに消しゴムで消したので、私は少しムッときて、



「N君なんて、転んじゃえ!」


と言いながら、もう1度カタツムリを描いた。
この絵は消しちゃダメ!と強く言ったので、N君は消さなかった。












次の体育の時間、




N君は転んだ。
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