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その瞳は深い翠を宿していて、目が合うたびにこちらの心を覗かれているようであった。
眉は太く、金色で数本、長さが違うのが生えている。
光沢のあるたっぷりとした黒は触れると柔らかそうで、梳くと指の間を擽るのであろう。
スッと通った鼻筋に小さな鼻。その鼻の右穴の上、小さな黒子がある。
口元はいたずらっ子が如く、サーモンピンクの舌をちろりと出している。
白い御手は机の上で揃えられ、行儀が良い。
その先の爪は薄桃色をしていてとても健康的だ。
彼女を膝に乗せ、腕で囲う。
背を私の腹に押し当て、体重を預けてくれているのは信頼の証か。
片手で彼女の頭を撫でる。
彼女は満足そうに目を細めた。
私は彼女の重さと温かさに愛しさを覚えるのだ。
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