君のことは一ミリたりとも【完】



玄関扉の奥からスリッパが廊下と擦れる音が近付いてくる。その度に緊張が高まってきて、心臓が激しく脈を打つ。
すると急に腰を抱かれたと思うと顔を近付けてきた唐沢が私の頬に唇を落とした。

それは優麻が玄関扉を開けたタイミングと同時だった。


「ん?」

「っ!?」


ドアを開けた優麻が目を丸くして私たち二人のことを見つめている。
唇を離した唐沢はいつもの憎たらしい笑みを浮かべてそっと耳元で囁いた。


「こうする方が早いでしょ」


こんなにも屈辱的な気持ちにされたのは生まれて初めてだ。


「(やっぱり、やっぱり……!)」


一ミリたりとも、好きなんかじゃない。








《君のことは一ミリたりとも・完》


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