永遠の愛を(番外編も完結)
ちゃんと漢字で書かれたその名前を見て、私の字も知ってたんだ…と思った。

最初にスルーしたっきり、そのままいつの間にか定着してしまった私の名前呼び。

たったこの数日の間に、先輩との距離は一気に縮められた。物理的に…。

だけど、これは当たり前じゃない。

またすぐに元の生活に戻るのだから。

それに、先輩はあと少しで卒業してしまう。いつまでもこの街にいるとは限らない。

むしろ、卒業したらこの街を出て行く可能性の方が高いだろう。

大学なんて、この街には無いのだから。

先輩とはそういう話をしたことはないけど、就職組以外の進学する人達は卒業すると大抵この街を出て行く人がほとんどだから。

先輩との心の距離はつめないように、どこかで気を張っている自分がいた。
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