永遠の愛を(番外編も完結)
「怖い?」

さっきは大丈夫だと言えたのに…今はもう怖くないとは言えなかった。

言ったとしても、すぐに嘘だとバレてしまう。

「…………」

「っていうか本当言うと、俺の方がちょっとやばいかも。だから今夜は、ばあちゃんの部屋で寝るよ。」

そう言って恥ずかしそうに笑った。

「これ、内緒だからな。」

「……ハイ、もちろん誰にも言いません。」

それが先輩の優しい嘘だと分かってるから。

「じゃ、おやすみ。」

「おやすみなさい…」

そう言って彼は、私の部屋の向かいのドアを開けた。

その夜、雨はずっと降り続いていたようだったけど先輩が近くにいてくれる安心感からか眠ることができた。
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