永遠の愛を(番外編も完結)
「もし…なんて、あり得ない事は分からないけど…」

そう言った後、暫く考えてこう付け加える。

「…先輩だけとは付き合えないと…思います。」

「…どうして?」

「それは…先輩は友達の好きな人だから。」

唯ちゃんに直接告白をされているのだから、その事を隠す必要はもう無いと思った。

その友達の好きな先輩とキスをした私が言っても説得力も何もないけど、これ以外に答えなんてなかった。

「じゃあ、何であのキスの時…逃げなかったの?本当は嫌だった?」

私を見つめる先輩の真剣な瞳からスッと目線をそらした。

「…分かりません。」

嘘ではない。

確かにあのキスの時、私の中に嫌だという感情は一切なかった。

だけど、“分からない” のだ。

それ以外、言葉であの時の自分の気持ちを表現することもできなかった。

曖昧に誤魔化すつもりも逃げるつもりもない、これが自分の正直な気持ちだとこの時の私はそう思っていた。
< 172 / 362 >

この作品をシェア

pagetop