隣にいてもいいですか?








『明日も遅刻すんなよー。』







帰りのホームルームで担任からのこの言葉はしっかりとあたしの方を見ながら言われた。







「…す、すみません。」





『ま、いいだろう。』




「「さようならー」」






先生と生徒でそんな挨拶を交わしたあと、桃佳は速攻で窓の外を見て、




「玲央〜玲央〜あ!いた!
ユズ私帰るね!ばいばい!!」





「ばいばい!!」




そう言って帰っていった。






あたしもそろそろ塾に行こうかな…。


ちょっと面倒くさくなってきた……。





「あ、柚希ばいばい!」




「ばいばーい!」





色んな人にばいばいって言ってもらいながら教室を出ようとした。





その時、





「…?!」





昨日の夜と一緒。


腕を掴まれた。






…でも、この手は大空の手じゃない。






「柚希、ちょっといい?」




「あ、うん。」





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